2014/10/11

ストレンジャー・ザン・パラダイス

Stranger Than Paradise
1984, アメリカ
監督 ジム・ジャームッシュ

ジム・ジャームッシュ監督の作品を見るのはOnly Lovers Left Alive以来2作目です。
どうせ私には分からない感じの映画なんだろ…とかって捻くれた気持ちで見始めたら、全くそんなことはなくって、むしろ真逆でした。大好きですこの映画。ツボでした。

とにかく何もかもがいちいち可愛い映画。登場人物も会話も、ファッションも、お話も、何もかも。
彼らの何気ない日常が、これほどまでに愛おしく感じられるとは、って感じ。

お話は、地元のハンガリーを離れニューヨークでウィリーという名前で暮らしている主人公のもとに、ブダペストから従妹のエヴァがやってくる。っていうのが導入部分。そこにウィリーの友人のエディが加わって…っていうほんとうにそれだけのお話なんですけど、ずっと見ていられる雰囲気なんです。

ウィリーとエディは組んでギャンブルをして生計を立ててるような、普通なら私好きになれないようなキャラクターなのに、なんだか許せてしまう不思議な魅力があります。ウィリーを演じているジョン・ルーリーは194cmもあってスラッとしているので何をしていてもかっこいいし、エディはとにかく良い人感が漂いまくりで笑(でもエディ役のリチャード・エドソンも182cmもあるんですね…デカい…)
とにかく2人がなにしててもかっこいいんですよ。ズルいんですよ。

エヴァは飄々としているのが面白いです。それでいて、言われたことは素直に守ったりするところや、彼らが会いに来た時には物凄く嬉しそうにするところが本当に可愛らしい。
私が好きな彼女のセリフは
・TVディナーよ
・競馬でおおもうけしたら私をさらいに来て
・I'm choking the alligator
これだけ見ても「???」って感じかもしれませんが、映画の中ではめちゃくちゃ可愛らしいんですよ…!



映画を見に行くシーンと、湖に行くこの2シーンが特に好きです。好きなシーンをあげていったらキリがないというか、むしろ好きじゃないシーンがないというか。本当にそれくらい、ずっと可笑しくて可愛い映画なのです。

ああでもThe New World, One Year Laterと比べて最後のParadiseだけ少し雰囲気が変わってしまうのでそこだけが残念だったかな。
それまで穏やかな感じだったのが少し不穏な雰囲気になるから違和感があっただけかもしれないけれど。

ちょっとシニカル、アイロニカルな終わり方も含め大好きです。
とりあえず好きって気持ちが大きい分それ以外に何も言えなくなっちゃった笑


他のジム・ジャームッシュ作品も観たい!と思いました。次は何を見ようかな。

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