2014/09/01

トム・アット・ザ・ファーム


Tom à la ferme
2013, カナダ・フランス合作
監督 グザヴィエ・ドラン

ザックリ言うと、"恋人が亡くなり葬式のために彼の実家を訪ねたら、自分の存在を正しく伝えられていなかったばかりか頭のネジがぶっとんだ兄貴と母親から逃れられなくなっちゃったトムの話。"(多分ものすごく語弊があります)

戯曲の映画化なんですね!知らなかったー

結論から言うとやっぱりドラン作品は私には合わんな!って感じでした。ぶっちゃけ見ながらなんとも思えず…でも相変わらずドランと男の趣味は合う感じで、今回のお兄さんもかっこよかったのが救いかな…?笑

お兄さんが愛と暴力の境目が凄く曖昧で、触るもの皆傷つけてしまう感じが少しだけ憎めなくもありました。母を愛しているからこそ彼はあの農場に縛られていて、愛しているからこそあんな酷いことを口走ってしまう。
キッカケは喜ばしいものではないけれど、息の詰まりそうな生活に訪れた変化に希望を見出さずにはいられない。でも愛し方が分からないから、力で思い通りにしようとする。
最後のシーンの彼の背中がなんだか少し切なかったです。

でもまあ彼のしていたことってどう考えても同情の余地ほっとんどないんですけどね。でも私こういう最低系ダメな男に少しだけ弱い傾向があるので、自分でもどうかなーと思います笑
知らぬ間にトムと一緒に彼の支配下におかれてしまっていたんでしょうか。

偽恋人だった女性を最終バスのために送っていき、そのバスを待つまでの車内の雰囲気がなんかすごく生々しかったです。あのもうこれからやる気満々なんだけどお互い一応探り入れて会話が上滑りしてる感じというか…後部座席に私が座ってたら寧ろ自分から散歩に行くといいだしたくなるような雰囲気なのに、最早思考回路がおかしくなってる主人公は気づいているのかいないのか、間の抜けた感じがちょっと面白かったです。


母親に関してはもう思考回路が謎すぎて、そこで笑う意味もわからんし、ひたすら怖いなーって感じでした。息子の死で多少おかしくなってんのかもしんないけどさ。

正直ラストに関しては私要らなかったかな…と思っちゃいました。バカ野郎あれがなきゃダメだろうが!って方のほうが多分多いんだと思うんですけど、私はアレいらんかった…(ぼかしすぎて何のことやら、って感じなんですけど、例の男性のシーンです。)

あっそうだ、今回お葬式のシーンでCDラジカセのスイッチいれてた男の子が美少年でした見逃しませんでした!!!もいっかい出てこないかなーと思ったけど案の定出てこなかった残念…

映画観てる最中は正直早く終わんないかな、あんまりよく分かんないしって思ってたんですが、こうやって書き始めてみると色々出てきちゃうのがなんか悔しいなあ笑

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