2014/09/30

フランシス・ハ

FRANCES HA
2012, アメリカ
監督 ノア・バームバック


おはなし:親友のソフィーと2人で仲良く暮らしてたのに、彼氏は一緒に暮らそうって言ってくるし、ソフィーは突然別の子と憧れてた場所に住むことにしたって言ってくるし、ダンスで食べていきたいけどどうなるかわかんないし…27歳、とりあえず生きてます。



私はいつまでも大人になれないまま、周りはどんどんと成長して離れて行ってしまう。
いつまでもモラトリアムにずぶずぶと浸っているわけには行かないけれど、如何せん居心地が悪かないのでなかなかキッカケがつかめないのである。
いやきっといつでもキッカケはそこにあって、勇気を出して掴みとればいいのかもしれないけれど、いつの間にか変な形に育ったプライドが邪魔してしまう。
あと単純に変わるのって怖いしね!チクショウ!

そんな私にグサグサと突き刺さりつつも、白黒であるからなのかリアリティがありすぎるわけでもなく、適度な距離感で楽しめました。

ああでもやっぱり観ている最中、フランシスが未来の(現在の、でもある)自分にしか思えなくって辛かったです。しかも彼女はうだうだぐちぐち言わないから良いけれど、私は言うから余計に性質が悪い。直そう。笑

この映画に魅力的な要素はたくさんあるけれど、やっぱり一番はフランシスの人柄ですよね。間が悪くても、片付けられなくって"I'm not messy, I'm busy."でも、なんだか憎めない。



ベンジーとレヴとの生活がすっごく楽しそうで羨ましかった。
ここらへんが自分の生活とは違いすぎるために、自分とは少し切り離すことが出来て良かった笑 少女マンガの世界みたいじゃん、だって。

朝起こしに来たり、暇な休日映画でも行こうよってなったり、帰ってきたらベッドに勝手にゴロゴロされたり(コレ場合によっては汚いからヤメロってなるかもだけど笑)、曲無理やり聴かされたりさ。
落ちこんで帰っても、一緒にバカやってたらなんとなくまあいっかってなりそうじゃん。ああまあそれじゃいつまでたっても成長出来ないんだけど、少しくらいそんな生活してみたいじゃん!!!

私もベンジーにUndatableって言われたい!!レヴの彼女(?)が作ったエッグベーグル食べたいし、カードが使えなくって走り回ったあげくに「スイスまで行って来たの?」って冗談言われたい!!(このシーン大好き!!!)



ソフィーが婚約者と喧嘩して、酔った勢いでまたフランシスと一緒に住もうかなって言っておきながらやっぱり翌朝冷静になって帰っちゃうところ、すごいグサっときた。フランシスと同じかそれ以上に心を抉られた。知ってるよ。いつまでも夢のようなことばっかり言っていられないのは知っているよ。

あなたは変わらないでいてねっていう、ソフィーの言葉が呪いみたいに聞こえた。

広がりすぎた夢と現実との間で折り合いをつけながら生きていかなきゃいけないんだけれど、皆いつの間にその方法を身に着けたんだろう。私はまだまだ手探り状態でいるよ。

不器用でも躓いて転んでも少しずつ前に進んでいけますように。

モダン・ラブと一緒に街を踊りながら駆け抜けたい

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